BCG予防接種は、集団接種から医療機関での個別接種になりました
BCG予防接種はこれまで各保健センターで集団接種にて実施していましたが、平成26年4月1日より、和歌山市が委託する医療機関での個別接種に変わりました。
病気の説明
BCGワクチン(生ワクチン)
BCGは結核の予防接種です。結核は結核菌の感染で起こります。
全国的に毎年約2万人の方が新たに結核を発症されています。和歌山市でも年間約90人前後の方が結核に罹患され、まだまだ結核への予防が必要です。
BCGや化学療法の普及によって小児結核は少なくなってきていますが、最近でも乳幼児の結核、とくに重症の結核性髄膜炎や粟粒結核はまだ発生しており、予後もよくありません。
小児結核の感染源の多くは家族内患者です。子どもは年齢が幼いほど、結核に対する抵抗力が弱く重症になりやすいので、できるだけ早くにBCGを受けましょう。
BCGは、小児の髄膜炎や粟粒結核を防ぐ効果が確認されています。
ワクチンと副反応
BCGはウシ型結核菌を弱毒化してつくったワクチンです。
管針法といってスタンプ方式で上腕の2か所に押しつけて接種します。
(通常の経過)
接種後10日頃に接種した所に赤いポツポツができ、一部に小さいうみができることがあります。この反応は、接種後4週間頃に最も強くなりますが、その後は、かさぶたができて接種後3か月までには治り、小さな傷あとが残るだけになります。これは異常な反応ではなく、BCG接種により免疫がついた証拠です。自然に治るので、包帯をしたり、バンソウコウをはったりしないで、そのまま清潔に保って下さい。
副反応としては、接種をした側のわきの下のリンパ節がまれにはれることがあります。通常、放置して様子をみてかまいませんが、ときにただれたり、大変大きくはれたり、まれに化膿して自然にやぶれてうみが出ることがあります。このような時は医師に相談してください。
通常の経過
BCG説明書
(コッホ現象)
接種前に結核菌に感染している場合に起こる反応です。通常の接種後の反応と異なり、接種後2〜3日以内(少なくとも10日以内)に針のあとに赤いポツポツ・はれ・うみをもち、2週間から4週間後に消炎、瘢痕化し、治癒します。
コッホ現象と思われる反応がお子さんにみられた場合は、速やかに接種を受けた医療機関に連絡してください。
コッホ現象について
コッホ現象(保護者用)
ワクチンを受ける時期
1歳に至るまでの者(1歳の誕生日の前日まで)
標準的な接種時期は、生後5か月から生後8か月に達するまでの間です。
受け方
和歌山市内の協力医療機関で実施しています。
実施医療機関一覧表
持って行く物:母子健康手帳・予診票(家で記入しておきましょう。)
予防接種を受ける前の一般的注意事項
- 予防接種は、体調の良い時に受けるのが原則です。
- 体温が37.5度以上である場合は受けることができません。
- 1か月以内に病気にかかった場合、病気の種類によっては一定の期間あけないと接種できない場合があります。
- 家族やお友達などが感染症(麻しん、風しん、水痘など)にかかっている場合、観察期間が必要なことがあります。
他の予防接種との間隔
注射の生ワクチン(BCG、麻しん風しん、水痘、おたふくかぜ)間のみ4週間(27日)以上あけてください。
(財)予防接種リサーチセンター 「予防接種ガイドライン2011年度版」より転載(一部改変)